ドイツに住んで十数年なるのだが、今回初めて一ヶ月という長い間日本に戻った。今までは長くて二週間滞在するのが普通だった。それ故、日本は「故郷」というより、「故郷だった」国になってしまっていたように思う。今回一ヶ月間日本に暮らして、過去になりつつあった故郷の距離がちょっとだけ縮まったように感じた。
矛盾しているようだが、実は厳密に言えば、私には故郷がない。
父が転勤族だった故、私たち家族は2〜3年に一度の頻度で引越しを余儀なくされた。いずれ引越しをするのだから、と母に言われ、多くの物は段ボールに入ったまま、押入れの中にしまい込まれたままになっていた。友人ができても、どこかしら子供ながらにうわべの付き合い方をしていたように思う。要するに腰を落ち着けることができなかった私たち家族は、いつもどこに住んでもよそ者だったし、それを仕方ないと諦めているようなところがあったのだ。
もしかしたら、土地に根付く生き方をしてこなったから、こうして遥か遠くドイツに一人でやってくることができたのかもしれないなぁ、と今になって思うことがある。
ドイツで過ごしている私は何と同じ場所に十数年暮らしている。そして、この街に根付き、仕事をし、友人に囲まれて。。。
もしかしたら、私は初めて本当の故郷をこの異国で見つけたのかもしれない。
私は、測る物、メジャー、測り、物差しなどに惹かれてしまう。それらは、どこの家にもあって、子供も大人もみんなが何かしら使っている。だから、私が見たこともない市井の人たちの暮らし方を垣間見れるような気がする。
Monny Estermeter /メジャー (2m、cm表記とインチ表記)
1950年代
金属製
5,0 x 4,5 x 1,5 cm
ドイツ製

このメジャーには全く情報がないので、残念ながらその歴史を知ることができない。小さくカチッとした形、シルバー色の金属製で50年代風のロゴがとても洒落ている。シンプルで、気取りはないのだけれど、でも書斎にでも置いておけば、しっかり存在感を主張するようなそんなメジャーだ。私の大のお気に入りの一つで、使わない時もなぜか時々手にしてしまう。














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