ここのところ、雪の舞う寒い日が続いている。
私は寒さに滅法弱く、「もし、寒かったらいけないから。。。」とカバンの中にカーディガンや靴下、手袋、帽子といった類がいつも入っている。日本では、夏に寒くなることなど考えられないだろうけれど、こちらでは雨が降ったりすれば、夏でも一気に気温が下がる。
もうこちらに来て長くなってしまったおかげで、旅行に出かける際にも、「もしも。。。」の癖が出て、大量な荷物を抱えていくことになる。パートナーはいつもあきれ顔だが、旅先で暑いだの、寒いだのと騒がれるよりはまし!と思っているのか、私の大きなスーツケースを文句も言わずに運んでくれる。
ドイツ人はほんとに旅好き!
ドイツ人ほど旅行が好きな国民はいないとか言われるが、真実だと思う。
年中天気が悪く、年中寒い。。。そんなところにいたら、旅に出たくなるというものだ。
年間6週間の休暇がとれるこちらでは、みんな目一杯に休暇を楽しむ。
私たちも、毎年どこかには出かけるのだが、どこへ行くかを決めるまでに本当にものすごく時間がかかる。
前にもお話した通り、私たちの好みは全く違い、これが元で喧嘩になることしばしだ。どこに旅行に行くかをプランするのは、本当は楽しいはず。しかし、私たちにとっては苦行だ。
昨年は一ヶ月に渡り、計画を立ててはボツ、ホテルを予約する寸前に計画変更。。。を繰り返した。
初めのプランは、イタリア南部。ゴージャスなホテルで美味しいものを食べ、プールサイドで過ごす日々。結構私のおすすめだった。
次は、次はスペイン。バルのはしごをしてタパスを楽しむ。食い気の旅。これも気に入ったプランだった。
それから、シンガポール。パートナーが大好きなところでもあるし、友人もたくさんいるから、というのが理由だ。友人たちと飲みに出かけると私をほったらかしにして帰ってこなくなるので、私はこの計画には大いに反対!
などなど。。。インターネットでホテルを探し、観光地の情報を仕入れ、半分はすでに行った気になっている。
だから、計画を立てれば立てるほど、なぜか疲れてくる。
そして、結局は、全く案のなかったタイとラオスに出かけたのだから、いったいあの一ヶ月はなんだったのだろう。。。という感じだ。
今年もまたどこかに出かける。私たちはすでによくわかっている。「バカンス」という言葉が出ると、魔の計画が待っているということを。だから、二人ともすでに頭の中では「計画を立てなくてはなぁ」とは思っているが、決して口に出さない。
旅は楽し、されどプランを立てるのは地獄。。。
今日の紹介
ベークライトのボックス。
久しぶりにパートナーと蚤の市に出かけた。彼は古いものには全く興味がないので、私の邪魔をしたり、茶化したりして面白がる。
その時は、こんな話を私にした。
「普通の古いものを集めても、芸がないでしょ、何か普通ではないものを集めるべきだよ。」
私の返答はそっけない。
「たとえば?」
「そうだねぇ、例えばポルノ物。これは絶対世界共通の人たちに興味があるから、集めがいがあるよ!そうだ、ポルノ系をさがぞう!」
自分の興味に私を近づけたいらしいが、どうしてこんなおばさんがポルノ雑貨を集めなくちゃならないのだ。
ギロリを彼を睨んだら、彼は私から離れて行った。
1時間ほど私は一人でうろうろとして見つけたのがこのベークライト製のボックス。蓋には、乗馬用手袋と短鞭の絵柄が美しくレリーフされている。手袋用のボックスだと思うが、少し赤みを帯びて光沢のあるベークライトがとても上品で、使用された様子が全くない。
前に近所のアンティークショップにこれと全く同じ物が並んでいたのを見たことがあり、結構なお値段がついていたのを知っていたので、速攻手に入れた。
どこからともなく、パートナーが私にすり寄ってきて、何を買ったのかをしきりに見たがった。
蚤の市にはビアガーデンが開かれていたり、ソーセージなどの軽食が食べられるスタンドがあるのが通常で、私たちはそこに腰を下ろして、私の戦利品を彼の前に並べた。
すると彼は即、このボックスと見つけて目を輝かした。
「ポルノもの、集めることにしたんだ!僕の忠告、きいてくれたんだ!」と声を弾ませている。
どうやら、手袋に鞭。つまりSMプレイの道具入れ。。。彼の意外な発想の豊かさに脱帽だ。
しかしそれ以来、このボックスを見るたびに、「ポルノ物」と思ってしまう。本当は美しく上品な逸品なのに。。。

















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