夏時間になったら、どういうわけか急に春が来た。

春らしい穏やかな日々が続いている。

春らしい穏やかな日々が続いている。

 

木々は芽吹き、黄色、白、ピンクと華やかな花が一斉に開いた。ドイツの春は本当に美しい。

もちろん、日本も今は桜真っ盛りで、Facebookを開くと、日本の友人たちは例外なく桜の写真をアップしている。私はすでに長く日本の桜を見ていないので、友人たちの桜の画像は、とてもうれしい。

 

ところが、私のパートナーは言った。

「日本人ってみんな桜の花ばかりFacebookにアップしていて、退屈だよね〜。」

 

パートナーに限らずこちらの人々にとって、桜は単なる春に咲く花の一つにすぎず、「きれいだなぁ」で終わってしまう。私たち、日本人のように、桜を自己のはかない人生に見立てたりはしない。桜で全てを語り尽くせる私たちに「?」を抱いているのが事実だと思う。

 

 

桜の花が散りゆく瞬間を捉えた、大変叙情的で美しい写真を見た。その写真には、ハラハラと舞う桜の花びらとともに、道路に桜色の花びらが積もるほどに落ちていた。私のそばでその写真を見ていたご婦人が言った。

 

「こういう写真を見ると、『あ〜あ、道路の掃除が大変だわねぇ』としか思わないけれど、日本の人はこういうのも美しいと感じるのかしら?」

 

春の大掃除をした。Wertstatthofに来れば、様々な物を分類して捨てることができる。

春の大掃除をした。Wertstatthofに来れば、様々な物を分類して捨てることができる。

 

こうした美意識や考え方の違いは、嫌という程見たり、感じたりしてきた。その中で、この桜に関する日本人の思い入れは、到底外国人には分かり得ないことだと思う。

 

そう言いながら、私のパートナーはどこから情報を仕入れてきたのか、こう言った。

 

 

「来年は桜の時期に日本へ行きたい。そして、ブルーのシートを広げてお花見をしたい!」

 

 

 

Nonius

 

今日紹介するのは、ノギス。ノギスは、外径、内径、段差などを測定する工具だ。こうした工具は男性用、と思われがち。でも、このノギスのように、手のひらに収まるほどの大きさならば、案外女性でも重宝することがある。

 

たとえば、洋服のボタンを付け替えるだけでもリメイクになる。そんな時にボタンにノギスを挟んで外径を測ると、買え換えのボタンの大きさを簡単に知ることができる。というか、とにかく、この小ささは測るものがなくても、鉛筆立てに立てておくだけで様になる。

 

Nonius

 

そう、単に置いておくだけで様になるものは、そう多くない。

真鍮のゴールドが年を経て深みを帯びている。イギリス製の表記があり、インチとセンチが刻まれている。本当に飾り気も何もないのだが、愛着のわく品で、私のお気に入りの雑貨の一つだ。

 

 

桜が葉を茂らせている時期には、誰も見向きもしない。花をつけ始めて、「あ〜、こんなところに桜の木が。。。」と気づくことも多い。でも、人に気づかれようが、気がつかれないままであろうが、桜は毎年花をつけ、およそ一種間でその花を散らす。

この清さは、桜の花に限ったことではないけれど、なぜか桜の花がひっそりと誰にも見られることなく散っていくその姿を想像するだけで、その清らかさに胸を打たれるような気がしてくるから不思議だ。

 

 

その実、桜の花を目の前にすると、多分私は、ノギスなんかを使って、花の外径やら、花びらの大きさなどを計測して、ほくそ笑んでいそうなのだ。。。

 

仕事場の前に70年代の車が駐車されていた。気になって仕事に手がつかなかった。そのくせ、気が付いたら、もう影も形もなかった。誰が乗っていたのだろう?!

仕事場の前に70年代の車が駐車されていた。気になって仕事に手がつかなかった。そのくせ、気が付いたら、もう影も形もなかった。誰が乗っていたのだろう?!