こちらに来てから、「なるほど!」と思ったことがいくつかある。
その一つが、食べ物の温度について。
食べ物の温度、と言われてピンとくる人はいないと思うが、どのように表現して良いものか、私の文章力では到底説明できない。例を出してお話したい。
私がここに初めてやって来た時、不思議なことがあった。
パートナーは朝起きると、すぐに冷蔵庫を開いて、バター、ヨーグルト、ハム、チーズを取り出して並べる。それから、着替えたり、顔を洗ったり。。。
夕ご飯前でもそうだ。サラダを作るとなると、それらの野菜を冷蔵庫から出して、並べる。
いったい、どういうことなんだ、と私は思った。
パートナーの論理はこうだ。
「室温に戻しておくと、ヨーグルト本来の味がする。野菜なんかも同じだよ!冷たかったら、味も何も感じないだろう?!」
日本ではヨーグルトを室温に戻すなど、考えたこともなかった。生ぬるいヨーグルトなんて!と思ってしまう。
サラダだって、シャキッと冷たい方がおいしいに決まっている。
そう思っていた。
しかし、だ。パートナーは正しい。
ヨーグルトを室温に戻して食べると、より滑らかでよりコクが感じられ、ヨーグルト本来の味がする。
サラダも、冷たいサラダはただシャキシャキとした食感だけ。室温に戻したサラダは野菜の甘みや辛味をしっかりと感じることができる。サラダはこんなにおいしかったのか、と感動してしまうほどだ。
本当にびっくりした。
でも、考えてみれば、赤ワインなど芳醇な香りと味わいを楽しむ飲み物も室温を旨とする。それと同じ考え方なのだと思う。
まぁ、日本のように蒸し暑い日に生温かいサラダやビールなんて出された日には、怒りでさらに熱くなってしまいそうだけど。。。
今日紹介するのは、お風呂のお湯を計る温度計。なかなか面白いのは、中の温度を刻む目盛りは紙に印刷され、ぐるりとガラスの筒の中で巻かれている。KBとWBの記載があるが、はっきりしたことはわからない。たぶん、KB (kaltes Bad)はかなりのぬるま湯、WB (warmes Bad)は温かいお湯を意味するのではないかと。
かなり年季が入っていて、木の部分の色は白っぽくなり、上部には割れも入っているが、味わいの深さを増しているし、インテリアとしては様になるフォームだ。何より、未だにちゃんと機能している。
水の質が悪く、乏しいこちらでは、水を極力使わない文化が根底にあるように感じる。
こんなことをバラすのはどうか、とも思うが、ドイツ人の結構な割合で、トイレから出てきて手を洗わない人たちがいる。。。男性だけではない、女性も。オペラやコンサート、映画館などで、そういう場面にはよく出会う。
私は日本人がどのくらいの割合で手を洗わないかどうかはよくわからないが、日本で、女性が手を洗わずにさっさとトイレから出て行く人には未だかつてお目にかかったことはない。
さらに、パートナーから彼の子供時代の話をきいた。
家にお風呂がなかったので、週に2回、大きなたらいにお湯を張って、家族で順々に入ったのだそうだ。たらいのお湯は足されることはあっても、捨てて新しく張りなおされることはなかったらしい。おばあさん、おとうさん、おかあさんと順に入っていき、子供の彼の番になると、たらいの底が見えないほど茶色のお湯になっていたとか。。。
う〜ん、この話はどうにも理解できない。。。つまり、子供達はいつも薄汚れたお湯で体を洗っていたということか。かわいそうにもほどがある。
こうしたたらいのお湯の温度を計るためにこの温度計は使われた。何もこんな大仰なものを使わなくても、手をお湯につけてみて、バシャバシャとやってみれば、おおよそ熱いか、ぬるいかなんてわかるような気もするのが、どうだろう。。。
















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