パートナーと喧嘩をした。

暗い土曜の朝、こんな日はやはり気が滅入る。

暗い土曜の朝、こんな日はやはり気が滅入る。

私たちは、仕事も一緒にしているので、プライヴェートと仕事のことを分けて生活することができない。大抵喧嘩になるのは、仕事がらみだ。

パートナーはクリエイティブな仕事が苦手で、私はビジネスのことになると皆目わからない。けれど、彼は、ビジネスの専門家なのだし、私はクリエイティブなことを勉強してきた、つまりお互いの不得意をカヴァできる最高の仕事相手になるはずなのだ。

問題は、互いの領域に踏み込んでしまうところにある。

心安いことがあだになって、ついつい土足で踏み込み、さらにそれだけにとどまらず、荒らしまくる。

もう、数十年も一緒にいるのだから、お互い、いい加減に学べばいいのだけれど、私たち二人は人間ができていないこと甚だしい。馬鹿馬鹿しい喧嘩を何度となく繰り返している。

 

それでも、ちょっとだけ進歩したこともある。お互いに、最終ラウンドまで戦えば、心身ともにボロボロになるということを身をもって体験しているので、途中放棄する。もちろん、不完全燃焼著しく、胸の内はブスブスとくすぶっているのだが、それでも無理にでも気分を変えるように、気持ちを引き剥がす。

そういうわけで、私は一人でカフェに出かけた。

この後、ダマだらけのホットチョコを飲む羽目になる。

この後、ダマだらけのホットチョコを飲む羽目になる。

映画の一場面のように、こういうとき、おいしいコーヒーを飲むことができれば、スカッともするのだが、現実は厳しい。

ホットチョコレートを注文した。身体も気持ちも寒いときにはぴったりの飲み物だ。しかし、出てきたホットチョコレートは、インスタントなのだろう、カップの底に溶けきれていない粉がドッと溜まり、かき混ぜてもかき混ぜても、粉はダマになるばかり。。。諦めて飲もうとしても、ダマが喉にひっかかり、咳き込むほどだ。

 

ますます、気分は戦闘態勢になるでしょう、ほんとに!

 

本当は、近所のワイン屋でがっつり飲みたいほど、怒り心頭だった。

本当は、近所のワイン屋でがっつり飲みたいほど、怒り心頭だった。

 

タバコを吸える人は、こういう場合、気分を簡単に変えることができるのではないか、と察する。事実、普段全くタバコを吸わないパートナーは、私と喧嘩したときの用にとタバコを買っている。そして庭に出てプカプカ吸って、喧嘩の熱を冷ましている。

 

今日紹介するのは、25本入りのたばこのブリキケース。我が家の地下室で見つけた。この家は60年前に建てられた家なので、その当時のものも結構残っている。正式な年代はわからないが、なかなか粋なパッケージだ。

タバコの箱

タバコの煙をくゆらせながら、一人でゆっくり自分の気持ちを落ち着かる。

「こんなことで喧嘩するなん、私たち、ばかねぇ〜。」

芳香な赤ワインを入れたグラスを二人でカチンと合わせ、微笑み合う。。。なんて大人な対応をしてみたい!

タバコの箱