旧東ドイツは、DDR(ドイツ民主共和国)と呼ばれたが、実の所、社会主義で締め付けが厳しい国だった。1990年に統一をされて、やっとドイツは一つの国になった。

この東西の統一後の悲喜劇を映画にしたのが「グッバイレーニン」だ。ご覧になった方も多いと思う。根っからの社会主義だったお母さんの健康をまもるため、壁が崩壊して西側の文化がドッと流れ込んでくるのをなんとか覆い隠して、東ドイツが繁栄を続けているようにをお母さんの前で懸命に演じる、という映画だ。ドイツでは大変人気が出た映画で、多分この映画を観たことのないドイツ人はいないのではないか、と思う。

この映画の中には、旧東ドイツで生産されたプロダクト品が多々出てきて、そういった観点からじっくりとこの映画を観るのもまた楽しい。

私が初めて旧東ドイツ側にでかけたのは、1998年、統一後すでに8年経過していた頃だが、まだまだ建物は安普請だったし、壊れた建物もたくさんあって、冬だったせいもあってか暗く悲しいイメージが私の中に残った。

 

今年になってドレスデンを訪れた。

この美しい古都は、第二次大戦で多くの建物が破壊されてしまった。

この美しい古都は、第二次大戦で多くの建物が破壊されてしまった。

観光客の絶えない明るい街に変わったように、私は感じる。

観光客の絶えない明るい街に変わったように、私は感じる。

 

 

この街は、第二次大戦で市の中心部は壊滅的なダメージを受け、歴史的な建物はほぼ全滅し、東ドイツ時代にはそれらは放置された。

それが、だ。今年になって訪れたドレスデンは、見事に古い建物を再現していて、暗さや悲しさを全く感じさせない輝く街に変貌を遂げていた。。観光客は溢れかえっていたし、街は何事もなかったかのように大変綺麗に整備されていたのだ。

もちろん、エルベ川が流れるこの街が美しく生まれ変わったのは嬉しいことであるのだが、ちょっとディズニーランドを思い起こしてしまった。再現された街は、実はその傷を今尚抱えているにもかかわらず、表面的には美しい顔を取り戻し、笑顔を振りまいているようにも思えてくる。私はあまのじゃくなので、そうした古傷をどこかに探したいだけなのかもしれないけれど。。。

このコーヒーミルはDDR製で、VEB Dieselmotorenwerke Rostockという会社が作った製品である。この会社は、旧東側のロストックという街で1949年に設立された。船などの大物を作った会社でもあるようだ。ベイクライトは美しく、レトロな形も面白い。

1950年代に出回ったこの製品をいったい誰が使ったのだろうか、旧東ドイツ時代には、コーヒー豆などは十分に手に入ったのだろうか。つつましく、でも背後にいつも厳しい統制を感じつつ、コーヒー豆をゆっくりと挽き、熱いコーヒーを飲みながら統一の日を夢見たのだろうか。

 

 

 

コーヒーミル(VEB Dieselmotorenwerke Rostock)

1950年代

ベイクライト、鉄

h23,0 x w 15,0 x d9,0 cm

東ドイツでの暮らしに想いを馳せる。

東ドイツでの暮らしに想いを馳せる。

朝のコーヒーは1日の始まり。

朝のコーヒーは1日の始まり。

 

 

 

http://goods.blogmura.com/