ここの所、パートナーが忙しい。
たまりにたまった、そして伸ばし伸ばしにしていた仕事を、とうとうお役所から催促されたらしい。
彼が、私に常日頃から口すっぱく言っていることがある。
「自分の一番やりたくない仕事を朝一番に済ませろ!」
その通りだ、深く納得した私は、彼のこの格言にいたく感心して、今までそう努めてきた。
それがどうだ!
有言不実行、口先三寸、言行不一致。。。罵りたい所だが、まぁ、今苦しんでいる彼を前にして、鬼にはなれない。。。
だから、ここ数日は夕食を一人で取っている。
初日は、「一人の夕食はわびしいものだなぁ」とちょっと湿った気分にもなった。
ところが、二日目から吹っ切れた。
せっかく一人だから、自分の食べたいものを好きなように作って楽しもう!
「一人だと、料理をするのも面倒で。。。」という人も多いようだけれど、私はなぜか今、俄然と料理を作る気になっている。
仕事の帰り道、何を食べたいかを考える。そして、我が家に到着をしたら、休まず料理にとりかかることにしている。
やる気にはなっているが、別段、特別なものを作るわけではない。ただ、とても丁寧に手抜きをせずに、ゆっくりと作る。ちょっと、おつまみをつまみながら。。。
できた食事をワインを片手に舌鼓を打つ。そうすれば、仕事の疲れも、一人の寂しさも一気に吹っ飛ぶようなきがする。
そして、アルコールと食の満足度が私の身体を温めたころ、やおら疲れた顔のパートナーが帰還してくるのだ。
彼は、仕事場でピッツァを頼んだり、ジャンクフードでお腹を膨らせて帰ってくるが、どうやら、私の満足げな様子が気に入らないようだ。
まぁ、それはそうだろうなぁ、とは思うが、ちょっとここでお灸をすえたい、という意地悪な気持ちがムクムクと湧き上がってしまって、今の所、彼の気持ちに気づかないフリをしている。
注意をちょっと怠ったり、役目をきちんと果たさなかっただけで、命が消えてしまう場が戦争だ。
母は、戦争を体験している。だからなのか。。。今するべきことを決して伸ばし伸ばしにはしない。きっと、明日があるかどうかも定かではなかったあの頃のことが、今も身体に染み付いているのかもしれない。
今日、紹介するのは第二次世界大戦中に兵士が持っていた自家発電の携帯ライト。
手にすっぽりと収まる形と丸みには愛嬌がある。上部にある金属部分の取っ手を上下に動かすとライトがつく。
決して強くはない、はっきり言って、弱々しいほどの光なのだけれど、真っ暗闇の中、この光でどれだけの安心感を彼らは感じたのだろうか。光に照らされた家族の写真、恋人の写真、我が子の写真を目に焼き付けて、生き延びることを祈りつつ、敵陣の中に飛び出して行ったのだろうか。
今日、やるべきことは今日やるんだ、私のパートナーよ!
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