8月も終わり、9月に突入した。
私の住む街ではまだ子供たちは夏休み中、とあってまだまだ夏の雰囲気は継続中だ。
いつもは子供たちで賑わう家の前の通りも、まだとても静かだし、よろい戸を閉めてもぬけの殻の家も多い。
9月になると、日中は暖かい日でも朝晩は冷え込むようになる。
夏にしっかり花を咲かせてくれた植物たちもだんだんに弱ってくる。
今日は、9月になったらぜひやっておくべき庭仕事をピックアップすることにする。
種を集めよう。
初夏になると園芸屋さんにはいろんな苗を売っていて、私もいろんなのを買ってきては、どこに植えようか。。。と思案する。
しかし家で簡単に取れる種は集めて、来年の春、種まきをする。
苗を買って育てた植物よりも、種からじっくりと育てた方が、愛着が湧くのは言うまでもないが、いつ芽が出てくれるかと毎日観察するのはとても楽しい。またある日、小さな小さな芽を出しているのを見つけた時には、言いようのない嬉しさがあるものだ。
よく思うのだが、喜びや幸せな気分なんて、本当はあちこちに転がっているんだなぁと。
キンレンカ(ナスタチウム)は、私のとても好きな花。ハスのような葉っぱと、オレンジや黄色などのノウゼンカズラのような花をつける。
葉っぱも花も食用になり、ピリッとしたクレソンのような味がする。レストランでキンレンカの花をあしらったサラダを食べたことがある。
この種は、大きく集めやすい。
夏の間は種をつけないように、花が終わったらすぐに摘んでいたが、もうそろそろ種を集めた方がいい。
コロコロと大ぶりな種も食用になるらしいが、試したことはない。
私の姉もキンレンカが好きで、毎年育てようとするらしいが、日本は少々この花には蒸し暑すぎるようで、なかなか立派には育たないらしい。
ドイツでは、伸びすぎて困るほど立派に育つのだが。。。
コスモスも種をいっぱいつけて、風に吹かれるたびにあちこちに落ちている。
だからわざわざ種を集めるほどでもないのだが、時に、かわいい袋にコスモスの種を入れて、小さなプレゼントにする。
コスモスの種は、すぐに芽を出してくれるし、育てるのも全然難しくない。庭仕事一年生でも絶対にハズレなしに育てられる。
種をあつめにくいのは、インパチェンス。
半日陰で夏中、愛らしい花をつけてくれる。
朝夕が寒くなって、霜でも降りると一発でダメになってしまうので、種を集めたいが、なかなか難しい。
種がいっぱい入った袋にちょっと触ると、その袋がはじけて種が飛ぶ。
大事に種の袋を捕獲して家の中ではじけさせると中から小さな種がいっぱい出てくる。
春になって種を蒔き、小さな苗をたくさん作って、これもプレゼントにする。
深い緑の丸っこい葉っぱと鮮やか色の花は誰もに好かれるし、半日陰で育つので、ベランダの隅っこでも育てられるのが良い。
ポインセチアを家の中に。
クリスマス前にいっぱい店頭に並ぶポインセチアは案外育てやすいが、クリスマス前に赤く葉っぱが染まってくれない。。。
クリスマス前にはあんなに大事にされるのに、クリスマスが終わると、ゴミに出している家も多く、ちょっと悲しい。
夏の間に、しっかりお外で日差しを浴びたポインセチアは、赤い色の葉っぱは全て落ちて、ちょっと毒々しいほどの緑の新しい葉っぱがいっぱいに育つ。
9月に入るとポインセチアは家の中に入れ、夕方6時頃から周りを暗くなるように仕向けてやると、12月始めごろには赤い葉っぱがいっぱいになる。
我が家の場合、夕方6時にポインセチアの周囲を暗くするのを忘れてしまうことが多くて、12月の大事な時に、まだ葉っぱは緑のまま。。。
クリスマスが終わって新年!という頃、ようやく赤い葉っぱが出てくる。
遅すぎるのだけれど、その間に合わないドジぶりは、私たちのようでなんとなく似合っている。
ポインセチアは毎年のように誰かからもらうので増える一方なのだけれど、こればかりは赤い葉っぱが出ないことにはプレゼントにもならず。。。
ラベンダーを刈り込んで冬の準備。
ラベンダーは夏の間にとてもお世話になる。
ラベンダーで虫除けスティックをたくさん作って、洋服ダンスの中に入れるのは、毎年の習慣。
プレゼントにも最適で、ラベンダーが花盛りの頃は、毎日のように暇さえあればラベンダースティックを作っているような気がする。
我が家にはかなりの量のラベンダーがあるので、スティックにしない花穂は乾燥させてのけておく。これを小さな袋に入れてまくらに中に入れると安眠できる。
まるでラベンダー農家のように私はこの花の時期、バタバタとするわけだ。
今はすっかり花も終わったので、刈り込む。
ここは冬になると結構雪が積もるので、大きなラベンダーの茂みは枝が折れたりしてかわいそうだ。
寒くならないうちに散髪をして小ぶりにまとめておいてやるのだ。
こうしておくと、春になるとぐんぐん新しい枝が張り、今年の2倍くらいに大きく育ってくれる。
アジサイを剪定する。
ドイツではアジサイの花が初夏から夏の間いっぱい、大変綺麗で大ぶりな花をつけてくれるが、さすがにもう終わりに近い。
アジサイは、日本原産でいろいろとヨーロッパで改良をされたのが、西洋アジサイである。
花の色が酸性土かアルカリ土で変わり、また花の色も咲き始めと終わりでは違う、七変化する花だ。
我が家の土壌は、アルカリ性なのか、青いアジサイの苗木を買っても赤くなってしまっている。パートナーがとても好きな花なので、増えに増えていろんなアジサイが庭にはたくさんある。
伸ばし放題にしておいても毎年花はつけてくれるが、鉢植えの場合は大きくなりすぎても困るので、剪定をした方が良い。
9月の中旬ごろから、来年の花芽は準備されているのだという。だから、9月半ば以降にばっさりと枝を剪定してしまうと、来年には全く花をつけてくれない、という悲惨なことになるので、要注意。
ゼラニウムの挿し木
ヨーロッパの窓際に欠かせないのが、ゼラニウム。
こちらの人に言わせると、「ドイツにはゼラニウムしか花がないみたいよね。」
確かに、どこの家の窓際にもゼラニウムだ。
この花もちょっとだけでも霜が降りてしまうと、全滅する。
だから、私は小さな挿し木をいっぱいして、霜が当たらないところへ置いておく。暖かくなるとこの小さな挿し木はあっという間に大きくなって花を咲かせるようになる。
私はあまり好きな花ではないけれど、やはり、ドイツと言えばゼラニウム。。。
小鳥に餌を
本当は夏の間は、小鳥たちは自由にえさを見つけることができるので、わざわざ餌を準備してやることはない。
でも、庭に餌と水を置いてやると、庭にいつも小鳥がいてさえずりが聞こえるし、水浴びをする小鳥たちを眺めることもできる。
秋になると、だんだんに小鳥の食べる物も少なくなるので、ひまわりの種を園芸店などで買ってくる。
ドイツの秋から冬はとても長い。
小鳥たちがやせほそってしまわないように、餌はいつも準備しておきたい。(寒くなると外に出るのがおっくうになって忘れることも多いのだけれど。。。)
まとめ
日本の9月はまだ日中は暑くて、冬の準備なんて早すぎるけれど、ドイツでは9月も終わりになると寒くてコートを着る日もある。
寒くなってしまって、庭仕事がおっくうになる前にいろいろと準備をしておけば、いきなり寒い日がきても慌てない。
今年もそう思いながらまたバタバタと月日がすぎてしまって、荒れ放題の庭を家の中から眺めるのかもしれない。
少なくとも今年こそは、クリスマス前にポインセチアの葉っぱを赤くしてみせる!と今は張り切っている。
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