外で夜遅くまで過ごせる、夏、そして秋の夜長。
家に呼んだり、よばれたり。。。楽しく友人たちと食べたり、飲んだりするのは楽しい。
前々からのおよばれは、手土産の準備も抜かりなくできるかもしれないが、急なときには、それこそ「どうしよう!何持っていけばいいの?」となる。
今日は、わたしが過去に苦し紛れに持って行った、手土産を挙げ連ねてみよう。
手土産といえば。。。
手土産の定番はやはりワイン。
私はワインの良し悪しは一向にわからないが、まぁ、もらって嬉し、あげて良し、の無難な手土産には違いない。
しかし、ワインの手土産の最大の欠点は、みんながワインを持ってくるので、いったい誰がどのワインを持ってきたのかがわからないことだ。
あげた本人すらわかんない時だってある。
それと、大抵の人は、自分たちが人をよんだ時にもらったワインを持ってくる。
つまり、こうした手土産ワインは、人から人へと渡り歩いているのである。
巡り巡って振り出しの自分に戻ることもあるかもしれないが、それにも気がつかない。。。きっと。
教訓 ワインを持って行くときは、ワインラベルに直接、一言書いて渡そう。そうすれば、自分のところには絶対に帰ってこない。
庭の花
急な手土産がいる時に、たまたま庭がいろんな花盛りだったので、自分なりに花束を作って持って行ったことも何度かある。
お花屋さんの花の華やかさは皆無なので、「大草原の小さな家」(知らない世代もあるのかな?)的な花束になるが、あえて素朴な紙にざっくりと包めば案外イケる。
我が家には、ピンクと白の西洋ボタンがあり、結構立派な花をつける。
お花屋さんでもなかなかな値段がするが、庭に咲いているのだ、大盤振る舞いできる。
花ばさみでパキパキと切って、花束にまとめて持って行った。
大きな花盛りのボタンをどっさりと渡すと、そこの奥さんは大喜び、早速花瓶に入れて、大きなテーブルにどっかりとおいた。
とにかく一抱えもするほどの花だったので、豪華!ゴージャス!とみんなから大絶賛!
みんなで食事をする頃になると、どこから出てきたのかアリがお皿のあたりをうろうろ。ときには、大胆にも腕にまで這い上がる輩もいる。
ご主人は、イラつくし、奥さんはオロオロ。。。
アリの行動をたどっていくと・・・私の持参した西洋ボタンから続々とアリが這い出していた。
実はこの花、蕾のときにとても甘い蜜をたくさん出す。私も舐めてみたことがあるが、すっきりとした甘みの蜜。アリがこんなの見逃すはずはない。
私は、大量のアリと一緒に花束贈呈をしたことになる。
大きな食卓の中心にスター然として飾られていた我が西洋ボタンは、あっという間に庭に追いやられた。。。
教訓 庭なりベランダの花を摘んで手土産にするときは、ちょっと注意して、アリや虫には遠慮してもらおう。
ハーブの鉢植え
どの家にも、バジルだのペパーミントだのパセリだのハーブの小鉢があると思う。
私のパートナーはイタリア人なので、バジルの消費量はハンパない。
トマトソースにモッツァレラ。。。いつでも家にあるが、人様の手土産にできるような代物ではない。ほぼ丸裸だ。
良いのは、チャイブと呼ばれる細ねぎ。
春には可愛い紫の花が咲くし、ほっておくと種が落ちてあちこちにチャイブがはびこる。
我が家には、そうして大きくなったチャイブが何鉢もある。
オムレツに入れて良し、お蕎麦やソーメンにも入れられる。彩りが欲しいときにも役立つ、優れものだ。
ただ、ドイツ人は、総じてネギが好きじゃない。
もう、あげるものが何にもない!というとき、好き嫌いなんて言ってられない、チャイブの小鉢をプレゼントしたこともある。
絶対に、故意に枯らされているだろうなぁ。。。
教訓 人に喜ばれるものを持って行くのが礼儀。でも、どうにもしようがなかったら、仕方ないじゃん。。。
どこかのお土産
これは手土産として持って行ったのではなく、手土産をもらった話。
我が家の近所に日頃から仲良くしてくださっている大学教授がいる。
彼の専門は比較人類学で、年に何度もインド方面に出かけている。
夕飯にお呼びしたら喜んで来てくださって、彼は手に持っていたビニール袋を私に差し出した。
小さな小さな穀物のような感じの物が、袋にパンパンに入っていた。
紅茶らしい。
インド=紅茶! 本場! と私たちは単純に喜び、次の日の朝試してみることにした。
紅茶の宣伝などで言うではないか。「スプーン一杯は、あなたのため、もう一杯はわたしのため、そして最後の一杯はポットのため」
大きな紅茶のポットにティースプーン3杯の紅茶を入れた。
3分後。
カップに入れた紅茶はコーヒーのように真っ黒だった。
そして、頭がぶっ飛ぶほどに濃くて、渋い。
この紅茶をもらってすでに3年になるが、まだ半分ほど残っている。もう、捨てよ!
教訓 お土産物をあげる際は、まず自分で試してから! お願いしますよ、教授!
手作りケーキ
私は、料理はとても好きだが、お菓子はめったに作らない。大量にできてしまって、そのほとんどがメタボを気にしているパートナーのお腹に収まってしまうのが目に見えているから。
その日は、家に誰も食べないパイナップルが、窓際に鎮座してすでに何日も経っているのを見るに見かねてパイナップルケーキを焼いた。
そしたら、急におよばれのお誘い。
ナイスタイミング!とケーキを持って行った。
そしたら、他の人たち全員がケーキを持ってきていた。
ケーキの味比べができていいよ!とみんなはしゃぎまくっていたが、私はどうにも落ち着かなかった。ケーキなんて一年に一度かそこらしか作らないのに、ケーキの品評会?!やめてほしい!
あ〜あ、不得意分野に手を出すんじゃなかった。。。後悔すでに遅し。。。
教訓 やっぱり手土産は自分で満足できる物を持って行くべきだ。
何物かよくわからない。。。
最後に、いまだに何だかわからない手土産をもらったことがある。
彼女はインテリでおしゃれで素敵な人。
前々からうちに招待したくて、やっと来てくださった。
彼女は、私に恥ずかしげに紙に包んだ小箱を渡した。
「大した物じゃないから、私が帰ってから開いてね。」
その小箱はちょっと重く、振るとコロコロと箱に何かがぶつかる音がする。
だいたいその包み方も、まるで小さな子供が頑張って包みましたって感じの不器用さ。。。何だか嫌な予感。。。
彼女が帰ってから、私はパートナーとその箱を開けた。
公園とか道端とかに普通に転がっているような、本当に何の変哲もない角張った石が一個だけ入っていた。
彼女は、特にアートに造詣が深く、その知識量は計り知れないし、色使いの完璧な洋服をいつも身につけている。
私たちは互いに顔を見合わせた。
「何?これ?」
その石は、パートナーの書斎で文鎮として長くあったが、いつの間にか彼は庭に投げ捨てた。
今はすっかり庭の中に埋もれてしまっている。
ほんと、なんだったんだろう!
教訓 やはり明確に分かるものを持って行こう。精神上よくない。。。
あまり役にたつ手土産論ではなかったが、みなさんの珍手土産があれば、ぜひ教えて欲しい。
今日の紹介
パリのお土産品。
金属製、多分スズだろうか。
時代は、いつだろう。。。スズのレリーフなんて今は絶対にお土産屋には並んでいない。
それから、このパリという文字のフォントから考えると50年代だろうか。。。
壁掛け用に穴が二つ空いているが、リングとか、イヤリングなどの小さなアクセサリーを置いたりするもの、良いかも。
パリは、いつの時代も華やかで、魅力あふれる。
今、テロに脅かされる街になっているが、それでも古い建物たちは、毅然としているように見える。
そういえば、お土産の話もついこの間しました。お時間許せば、こちらからどうぞ!
旅するときに大活躍する意外なものと100%喜ばれるお土産とは。
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