仕事柄、いろいろと開かれるパーティに呼ばれることが多い。
しかし、私はパーティとかでワイワイ言って騒ぐより、ベッドの中で本を読んで大笑いをしたり、ティッシュで鼻かみながら悲しいお話を読んだりする方がず〜っと性に合う。
人様からすると、こんな私は面白みがない、と思うはずだ。
私のパートナーはパーティがあれば、それなりにおしゃべりもするし、お酒を飲んで朗らかにもなる。しかし、基本的に言って、かれもまた、おうち人間なのだ。
こういう二人が一緒に住んでいるのだから、退屈極まりない生活を送っている。
夕食が済めば、テレビの前のソファに陣取り、お気に入りのテレビシリーズか映画を見る。
私は何事にも真面目なタイプなので、ソファに座っていても、前のめりでドイツ語字幕を懸命に読みつつ場面を追う。
パートナーは、一つのことに集中できないタイプなので、ソファでだらしなく寝そべって、iPadでいろんなことを検索したり、読みながらの「ながら見」をする。
かれは、大事な場面になると決まって、
「説明して!誰がどうなったの?」
もちろん大事な場面なんだから、こっちはさらに前傾姿勢を強め、集中度を高めている時ではないか!
そんないちいち説明なんかしてられない。
「だからさぁ!映画見たいなら、ちゃんと見なよ。」と私はイラつく。
「そうだよね〜。ちゃんと見る!」と言ったその瞬間にタブレットに目を落とす。
これをほぼ毎夜のように繰り返す私たち。。。
私たちは二人でしばしば旅行もする。
しかし、旅先でも家とほぼ変わらない。ホテルのバーで夜景を見ながら、ロマンチックに。。。などというのは私たちに限って言えば全くもって似合わない。
最近は、ホテルの部屋だけはちょっと贅沢をするが、それも家と同じように暮らしたいからこそであって、「ゴージャスでロマンチックな夜を過ごしたい」からではない。。。
なんとも、ジジババ臭い私たちなのだ。
今日の紹介は、シャンゼリセ通りにある有名なキャバレー「リド」の灰皿。
リドは、1946年に開かれ、連日連夜豪華絢爛のショーを繰り広げている。ものすごい長身の美女のトップレスショーは凄まじいほどに絢爛!
貧相な自分の身体と比べると、このお姉様方を同じ人間とは到底思えない。
このリドの1940年代のシルクハット型灰皿には、金色でリドのロゴと足を高く上げた美女が描かれている。
ベークライト製のなかなか手に入らない珍しい一品だ。
これもパリの蚤の市で発見。
これを見つけたのは、パートナーの友人だ。大金星!
「君たちは、リドって雰囲気じゃまるでないから、まぁこの灰皿を眺めて、行った気分になれば?!」
私たちが超退屈人間だと、かれにもバレバレなのか。。。
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